【タブラって何?】世界イチ難しいインドの太鼓!ユザーンさんにインドの路上でバッタリ

世界で一番難しい楽器と言われている、インドのタブラ。

タブラはペルシャ語でドラム Drumという意味です。

 

その起源はさまざまな説がありますが

もともとインドにあった両面大鼓、ムリダンガムやパカワジと呼ばれるものの構造や演奏方法に、中東から入ってきたイスラム文化の影響が混ざり合って生まれたものです。

 

このタブラをインドの大学院で専攻し

インド音楽を勉強して日本人で初めて修士号(M.A)を取得。

博士課程後期(Ph.D)で英語で220ページの比較論文を書き

YouTubeでのタブラ演奏動画が世界中で40万回再生されている私が

 

タブラってなに?についてまとめました。

タブラってなに?

北インドの古典音楽で主に使われる、インドの太鼓のことです。

伴奏ももちろんですが、ソロのパフォーマンス(レヘラ Leheraと言われます)も行われます。

クラシカルからモダンまで、さまざまな音楽に登場します。

元々はヒンドゥスタニ(北インドの古典音楽)でビート部を担う楽器なのですが
最近ではカルナティック(南インドの古典音楽)でも使われますし
ライトクラシカル、ジャズ、フュージョン、もちろんボリウッドなどのポップスや、西洋のオーケストラまで、本当に幅広く愛されています。

タブラorタブラー?どう読むの?

Tablaってどう発音するのでしょうか?

基本的にはローマ字読み、タブラで大丈夫。

強いて言えば、インド人が発音するとTはもっと舌を前歯の裏に当てて強く
aは日本人のように"あ"と口を大きく開けてはっきりとは発音しません。

 

博識な日本人の方はタブラーと書きたがりますが
これは長母音と短母音の違いです。

 

長母音なので、伸ばして発音するべき!ということで
ヨガのことをヨーガ、と書きたがるのと同じです。

 

気持ちはわかるのですが、しかし!
長母音は日本語で書き表す、これ→"ー"
この伸ばし棒のようには長く伸ばさないんですよね、、、

実際の発音を聞けば分かります。

 

だから私は、タブラ
ついでに言うと、ヨガで良いと思ってます。

 

さらに

ひろーいインドでは、地域によって激しく訛りがあるため、インド音楽の同じ用語でも場所によって発音が全然違います。

私が長年住んだコルカタ含む西ベンガル州では、随伴母音"a"を、"オ"と発音します。
そして、長母音(伸ばすところー)と短母音の区別をしない。

つまりベンガル人が発音するのを聞くと、ほとんど

トブラです。

かわいいでしょ。

タブラはどこで買えるの?

日本にはタブラを作っている人はいないので、タブラ屋さんもありません。
日本の楽器屋さんやオンラインなどで売られているタブラは、すべてインドから輸入され売られています。

インド以外では、タブラを作れる人や材料がありません。

インド、コルカタの、タブラを作っているタブラ職人のお店はこんな感じです。

どーん!

ちなみにこのお兄さんは小学校を中退してお父様に弟子入りし、タブラ職人の道へ入ったそうです。

インドの職人さんって、ほとんどそんな感じです。

私はいくつか、贔屓にしているお店があるのですが
職人さん同士ももちろん知り合いなので

「あいつの英語は全然ダメでしょう?俺はあいつもうちょっと長く小学校4年まで行ったから、少しは喋れるよ!」

みたいな軽口を叩いて笑うことも。

タブラの値段は?

よく聞かれる、タブラのお値段。

これは本当にピンキリなんです。

練習用からプロが使う演奏用のものまで、値段の幅も本当に広いです。

ただ、もし良い音のする納得がいく一品が欲しかったら
お土産屋さんや、楽器屋さんで既製品を買うのは止めてくださいね。

タブラ職人がいる、タブラ専門のタブラ屋さんで買ってください。

私たちタブラ奏者は、手の大きさに合った、欲しいスケールのものをオーダーメイドで作ってもらいます。

タブラの叩き方

  1. 身体(フィジカル、体力)
  2. 頭脳(思考の速度と深度)
  3. 音楽性(センス、表現)

3つが必要なタブラ。

これだけやっていても、やはり難しい楽器だなといつも感じます。

奏法については6つある流派によっても違ったりします。

かなり複雑で長くなるので、詳しくは私からレッスンを受けてください。笑

叩く場所によって違う音が出る

1セットのタブラから出ているとは思えないような、多彩でカラフルな音が出ます。

各スポットを叩く指がそれぞれ決まっており、それぞれの出る音に名前がついています。

その名前を組み合わせた、複雑なコンポジション(曲)を、口に出して覚えます。
音と言葉が連動しているんですね。
ヒップホップのライミングのようです。

師匠から習う際は、この音の名前(ボル Bol)を口伝されます。

高速で伝えられたこのコンポジションを、すぐその場で叩くこともあります。

タブラのソロのパフォーマンスのときに、このコンポジションを口に出して言い、それをタブラ上で叩くということをします。

 

それを実際にやっている、私の演奏動画です。

コンポジションはこんな感じでノートに書くこともあります。

こちらはインドで作ったタブラのノート。

このあたりもかなり長くなるので、詳しくは私からレッスンを受けてください。笑

世界で活躍するタブラ奏者たち

いまや世界で愛されているタブラ。

そのため、世界各国を旅しながらインド古典音楽のステージで演奏活動をする奏者もたくさんいます。

インド系の移民が多い、カナダやアメリカ、ヨーロッパでは、インド本国並に豪華なアーティストが出演するコンサートが多数開催されています。

私は、伝説級のタブラプレイヤーであるPt. Swapan Chaudhuri、Pt. Kumar Bose、鬼才の若手Shri Sandip Ghoshなどから、レッスンを受けています。

女性のタブラ奏者は珍しい

タブラはもともと男性が演奏する楽器でしたが、最近はインドやアメリカ、ヨーロッパやロシアなど、タブラを叩く女性も増えています。

ユザーンさん

コルカタでタブラを修行する大先輩です。

インドのコンサート会場なんかでもご一緒します。

一度なんでも無い日に、コルカタのストリートのマーケットのフルーツ屋さんで
私がなるべく甘いメロンを買いたくて必死に匂いを嗅ぎわけていたところ、
後ろから急に話しかけられたことがあります!笑

進化し続けるインドの音楽とタブラ

私がインドに留学したのは、ちょうどインドが大きな政治や経済の転換を迎えた時期でした。

たった数年でも食べ物やモノの値段がぐっと上がり
モディ首相が就任し、デモネタイゼーション Demonetizationを起こし、一夜で今までの貨幣が使えなくなり紙幣が刷新されました。

同じように、たった10~20年でも、タブラの奏法のアプローチや魅せ方は大きく変化しました。

アメッド・ジャン・チラクワ Ahmed Jan Thirakwa、アラ・ラカ Alla Rakha、ギャン・プラカーシュ・ゴーシュ Gyan Prakash Ghosh、シャンカル・ゴーシュ Shankar ghosh など時代を変えたプレイヤーがつい最近まで生きていたのです。

タブラはこれからも伝統と革新の間で、どんどん進化していくでしょう!

“タブラ祭り”が聴きたいならこちら。
Magical Moments of Rhythm

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